「ゴッホ 最期の手紙」ネタバレ・あらすじ・結末【評価C+ 65点】映画 #声優 #海外アニメ #油絵

映画タイトル

 「ゴッホ 最期の手紙」

2017年 イギリス・ポーランドアメリカ製作

ジャンル 油絵長編アニメ・伝記・ドラマ

監督 ドロタ・コビエラ

主演 山田孝之(吹替版)

内容 画家フィンセント・ファン・ゴッホの生涯とその死を描く。125人の画家がゴッホと同じ技法でキャンバスに油絵を描き、アニメ化した。ヨーロッパ映画賞長編アニメ映画賞を受賞、アカデミー賞長編アニメーションにノミネートされた。

ゴッホ 最期の手紙 [Blu-ray]

あらすじ

 ゴッホの最後の手紙を父から預かった青年は、ゴッホの死の真相を調べることに。次々と明らかになる真実。果たして、ゴッホは自殺なのか、他殺なのか。最後の手紙には・・

 

プロローグ

この作品は100人以上の画家の手描きによる映像です。

フランスのオーヴェールにてオランダの画家ゴッホは37歳で、野外で自分を撃ち2日後に死亡。

物語はゴッホが死んだ翌年。

「我々は自分たちの絵によってしか語れない。心の中で握手を、君に」

「愛をこめて フィンセント」

アルマンとゴッホの手紙

 街で喧嘩する男アルマン。彼はゴッホの手紙を持っていた。手紙はゴッホが弟のテオに出し忘れたもので、それを宿主が見つけ、アルマンの父に渡した。アルマンの父は郵便配達員だからだ。

アルマンはゴッホにいい感情を持っていなかった。街で特異な存在だったから。それはゴーギャンのせいではないか。ゴーギャンゴッホは険悪な関係になっていき、ある晩、ゴッホは自分の耳を切り落とす事件が発生。父がゴッホに親しかったことでアルマンはいい立場ではなかった。

郵便配達人の父

父は手紙を自分の代わりにテオに届けるようアルマンに指示する。郵便では配達不可となったからだ。父はゴッホの自殺を信じてなかった。耳切り事件のあと街を追われ、病院に行くゴッホ。父がもっていたゴッホが亡くなる6ヵ月前の手紙には、「いまは完全に回復し、健康だ」と書かれていた。

ペール・タンギーと弟テオ

パリで画家商ペール・タンギーに聞き取りするアルマン。テオは画家商だった。兄弟の仲はひとつ同じ心のようなほどだった。テオはゴッホの死後、ゴッホの遺書がないのに悩み苦しみ、弱っていって、半年後、原因不明で亡くなっていた。

 ゴッホは親の期待に応えるべく、牧師になろうとするがうまくいかず、パリにきた。そこにはモネなど著名な画家たちが集まっていた。いつも、いつでも絵を描くゴッホ。パリで学び、パリを去ったゴッホ。2年ぶりに会って、これからと思ったが、その半年後に亡くなってしまった。オーヴェールでのゴッホの主治医はガシェ。なぜか、銃で撃った後、手術をしなかった。ガシェは、ゴッホの絵を対価として持って帰っていた。テオはガシェを信頼しているようだった。

ゴッホ・「タンギー爺さん」 プリキャンバス複製画・ 【立体仕上げ】(8号サイズ)

Lais Puzzle Vincent Willem van Gogh - ペールタンギーの肖像 1000 部

 ゴッホ「ペール・タンギー肖像画」1887年

オーヴェールとゴッホの死

主治医ガシェに手紙を渡すため、オーヴェールにきたアルマン。ガシェの家政婦と出会う。ガシェは数日不在ということだった。家政婦はゴッホが嫌な雰囲気だったという。

ゴッホがいたという宿へ行くアルマン。宿には宿主の娘がいて、自殺のときの詳細を教えてくれた。ベットに倒れるゴッホ。ガシェに弾をとるように頼むが、なにもしなかった、元軍医なはずなのに。テオが翌日、訪れる。二人はとくに会話するでもなく、時間を過ごし、そして、午前1時頃、テオは2階の部屋から静かに降りてきた。皆、ゴッホが亡くなったのがわかった。

この宿では、ゴッホは静かで穏やかな人で、1日中、雨でも晴れでも天気の絵を描いていた。毎日、絵を描き、手紙を書いて、本を読んでいた。器用で時間に正確。森や畑に行き、特に川が好きだった。

川とガシェの娘

川には男が。ゴッホは無口だった。カラスがきても、かえって喜んでいるようだった。ゴッホはガシェの娘と一緒に川にきてボートを借りて楽しんでいた。関係があったかもしれない。

宿に戻り宿屋の娘から、ガシェの娘のことでゴッホとガシェは口論していたと聞く。ガシェの娘はゴッホの墓前にかかさず、花を捧げていた。協会に行き、家政婦からはゴッホは神を冒涜する行為をしていたと聞く。家政婦のゴッホに対する話は宿での話と反対だった。

ガシェの娘と会ったアルマン。彼女はピアノを弾いていた。ゴッホについて聞く。愛情ではなく、ただの友と。口論やボートは噂であり、ガシェとは仲がよかったと語る。捜査のようだと不愉快になり、彼女はアルマンをピアノを弾いて追い返す。

宿の娘と再び話すアルマン。ガシェ一家は信用できないと言う。ガシェは俗物で、ゴッホは礼儀正しかったと。弟テオがガシェ一家を訪れたことがあったが、宿には来なかった。テオの赤ちゃんが病気だということで。ゴッホは、ぼろい布切れをくれと言い、理由は、絵を描くからと。それまでは、画材道具はテオから支援されていた。自殺の前日、手紙を急いで届けてほしいとゴッホに娘は頼まれる、画材がなくなったからと。ガシェとなにかあったから、急に自殺したのではと考えている娘。ゴッホが初めて来た日の手紙があるとアルマンへ渡し、ゴッホのいた部屋へ案内する。

初めて来た日の手紙

「親愛なるテオとヨー

ここはとても美しい。 南仏に行ったおかげで北がよく分かる。落ち着いて絵を描ける。滞在費を取り戻すこともできるだろう。ガシェ医師は変わり者だ。僕を診てくれるそうだが、自分よりも、彼のほうが病んでいる。やはり、南での滞在が僕の病の原因だと思う。北に戻り、すべてがよくなるはずだ。この村での日々は数週間のようだ。家族を連れて、日曜日にでも訪ねてほしい。

心からの握手を。愛をこめて フィンセント」

 

納屋と畑とルネ

夜中、アルマンは子供にいたずらされ、追いかける。そこには納屋があった。子供は見失った。

ゴッホの当日の道を歩くアルマン。皆が違う話をするのが不信感を生んでいた。自殺するには腹を中途半端に撃ち、画材を持って帰るには畑は遠いが、当日、画材はなかった。

また子供にいたずらされ追いかけると同じ納屋へ。子供はちょっと頭が悪いから許してくれという、近くにいた老人。彼は当日、納屋から銃声がしたと。家政婦は納屋の近くで、ゴッホが絵を描いていたという。銃はどうやって手にいれたか気になるアルマン。家政婦に聞いたが、ガシェの家では紛失してないという。

川の男から、ルネといういたずら好きが、よくゴッホをからかっていた。ルネは銃をもっていた。女性と話しているゴッホを冷かしたりしていた。ルネとゴッホは、それでも時々一緒に飲んでいた。

いたずらの子供とよそ者のアルマンをからかう街の人間。酒場で、喧嘩をはじめ、アルマンは起きると警察にいた。警官も殴ってしまったらしい。警官は自殺の様子を教えてくれた。警官は自殺とおもったが、ガシェ医師は診断書を出したが、マゼリ医師が出さないのはおかしいと思っていた。

マゼリ医師とガシェの娘の真実

 マゼリ医師は自殺ではない、角度がおかしい、と力説する。弾が残っているのは、遠くから撃たれたからだと。

畑にきたアルマンに、ガシェの娘がやってきた。真実を言うと娘。ゴッホは天才で、恋はなかった。父のガシェ医師は芸術家として努力したが、その才能は経験の少ないゴッホの足元にも及ばなかった。その才能を邪魔するなと父ガシェから言われた娘は、彼と会わないよう仮病などで、わざと避けていた。それが原因で、医師とゴッホは険悪となり、口論となった。そして、2人が会ったときにはゴッホの体には銃弾が。アルマンは、若者ルネがゴッホを撃ったと推理した。娘は、姿をわざと隠したことを後悔し、墓前に花を。花は彼が好きだったから。ゴッホは自然のすべての命を愛していた、と。

 

ガシェ医師と真実

 ガシェ医師はアルマンの父をゴッホから聞いて詳しく知っていた。6ヶ月で心境が変わるかと訪ねると、うつ病は6時間でも変わるものだと答える。

弟テオがガシェ一家を訪ねてくると、小さい赤ちゃんが生まれたばかりであった。長年、テオから援助を受けてきたゴッホは、弟に迷惑をかけていると苦しんでいた。妻と子供に、家を買えただろうお金は自分のために使ってしまったのだと。今後、自分のせいで、弟テオの生活が悲惨にならないかと。

アルマンは他殺でないかとガシェに話す。しかし、自殺だというガシェ。「自分で撃った、誰のせいでもない」とゴッホはベットで言ったのだ。そして、理由はこうだと続ける。

ガシェ医師とゴッホは口論した。言ってはならないことを言ってしまった。

「偽芸術家」とゴッホに言われ、「欺瞞の人生」とも言われ、図星だったガシェは真実を伝えてしまう。

「弟は梅毒の重い病気で、ストレスでさらに症状が悪化する。兄を支える苦労がわかるか?彼を殺すも同然で、君の芸術にそこまでの価値があるか」と。そして、会話は終わった。

2週間後、ベットで「これがみんなのためだ」というゴッホの言葉をガシェは聞くことになった。

結末 ふたつの手紙

アルマンのもつ最後の手紙と別の手紙を交換しようと言うガシェ医師。その手紙はゴッホが旅を始めたころのもので、テオの奥さんが書き写してガシェに送ってくれたものだった。「君の旅のために」とガシェは手渡し、アルマンを送り出す。

 

ゴッホ、旅を始めたころの手紙

「僕は何者だ?人にどう見られている?取るに足らない者?実体のない者、不快な者

社会において、今もこれからも、何の地位も持たぬ者。つまり、最低の人間ということだ。それが、たとえ、真実だとしても・・・

いつの日か作品によって示そう。取に足らぬ僕・・実体のない僕が、心に秘めているものを」

 父と話すアルマン。テオの奥さんヨーから手紙が届いていると。ガシェ医師から手紙を受け取った。アルマンの行為に心打たれ、最後の手紙を書き写したと。

 

ゴッホ、最後の手紙

「画家の人生において、死はおそらく、最も難しいものではない。そのことについて、僕自身は何も知らない。でも、星を見るたびにいつも夢想する。

なぜだろう。我々は大空の光に決して手が届かない。もしかして死は星へ行く手段か?老齢での安らかな死は歩いて星へ行くこと・・ベッドへ行こう。もう夜も更けた。

おやすみ 君たちに幸運を祈る

握手を 愛を込めて フィンセント」

 

 ゴッホの自画像が出てエンディング。

8年で800点以上の作品を描いたが、生前に売れたのは1点のみ。死後「近代絵画の父」と称される。

 

【作品で人々を感動させ、深く、優しく感じていると言われたい】

フィンセント・ファン・ゴッホ

ゴッホ 自画像(2) F6 油絵直筆仕上げ| 絵画6号 554×463mm 複製画 ゴールド

Loving Vincent

感想

実際のゴッホの絵画と、今回の画家たちの作品を一緒に見れるエンディング。後日談が語られる。最初、慣れない油絵も徐々に、それでなくてはという感覚に。ゴッホの死の真相に迫るというミステリーの流れから、最後はゴッホへの敬愛が大きく感じられる映画。何枚か読まれる手紙に、心打たれる。見る前は映像をフューチャーしがちだが、中身が秀逸で、これほどの愛に包まれた作品は少ないだろう。

 

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