「Shall We ダンス?」
監督 周防正行
内容・賞など 日本アカデミー賞独占で13冠となった。海外での評価も高くリチャードギア主演にてアメリカでリメイクされた。
まだまだ社交ダンスというものが理解されていない時代のハートフル作品。
あらすじ・結末
仕事・家庭に不満もない杉山正平(役所広司)だが、なにか満たされていなかった。そんなとき、ダンス教室の美しい岸川舞(草刈民代)を見つけ社交ダンスを始めることに。
家族に内緒でダンスをしていたので、最近、夫の帰宅が遅くなった正平の妻は、浮気調査を探偵へ依頼する。最初は舞目的の正平であったが、次第にダンスの魅力に魅せられて熱心に練習していく、そのひたむきな姿に最初距離をとっていた舞も心を打ちとけ、大会にでないかと提案し一緒に練習するようになるのだった。
ダンス大会に出場するが、会場に来た妻と娘の姿を見つけ動揺し失敗してしまう。家に戻り、妻からずるいと言われ、正平はダンスを本気でやっていたことを謝罪し、これからもうダンスはやらないと言うのだった。
ダンス教室にも行かなくなって数日、舞が海外に行くことを知り、また舞からの手紙を受け取る。手紙には正平のおかげでダンスの楽しさを思い出し、お別れパーティーに来てほしいと書いてあった。娘の言葉で妻とダンスを踊る正平。
しかし、正平はお別れ会には行かないで電車に乗るが、ダンス教室の窓には「Shall we ダンス?杉山さん」と貼られていた。
お別れ会のラストダンス、スーツ姿の正平が登場し、舞は「Shall we ダンス?」と聞き、二人は踊りだすのだった。それを見た他のダンサーたちも笑顔で一緒に踊りだすのだった。
感想(良いところ・残念なところ・なんともいえないところ)
良いところ、プラスポイント
・竹中直人弾けてる~
・田口浩正、見事な役回り(シコふんじゃったに続き、自信がないひとにエールをくれる)
・柄本明 あやしい探偵、ダンスに詳しい~
・草刈民代のダンスシーン、中央に出ての決めのポーズの美しさ
・背筋がいい
・知らぬは本人だけ、無意識な行動
・本木雅弘の登場
・竹中直人、ヅラで変貌、テンション上げる道具って大事
・渡辺えりの演技力、ダンス力(たくさんの種類を踊ってます)
・音楽「王様と私」
・真面目にひたむきに練習
・大会目指してからがおもしろい
・リーダーの役割は守ること
・真意や信頼をわかろうとする心
・「Shall we ダンス?杉山さん」の張り紙、文字にも力があります
・ヅラをとり一皮むけた竹中直人
・マナー違反は失格、
・楽しくするという原点
・夫婦で庭でダンス
・みんなで踊る楽しさ、エンディング
残念なところ
・動機が不純、の時間が長い
・役所広司が不純って感じがないが、実際には真面目そうな人ほど外れやすい?
・ダンスの先生なのに、私目当てならとはっきり、厳しすぎ
・原日出子がかわいそう ご飯はいらないくらいは言いなさい
・社交ダンスへの偏見、偏見から仕事ができないを結びつける風潮、これは時代が進んだのに今も変わらないと思います
・渡辺えりの口の悪さ、謝るのではありますが、身体的特徴は言ってはいけませんよ
・大会目指すまでが長い
なんともいえないところ
・ダンスなのに、勘違いして探偵で調査、ちょっと極端かな、映画らしい
・草刈民代の演技力、ダンサーですからダンスシーンが最上級なだけに
まとめ
「周りの誤解と偏見を払拭する、真剣に踊るということ。家族との和解。ラストダンス。名曲。コメディカルでありシリアルな名脇役たち」
社交ダンスというものが、世間からは理解されないときに作られた作品にはただのコメディカルハート映画という意味だけでなく、社会の意識を変えるという大きな力を持ったはず。ウッチャンナンチャンだったか、社交ダンスをコメディ番組で真剣に取り組む姿は感動を与え、見る目を一変させた。映画やTVにはそういう力がある。その代表的なひとつであると思う。
名曲とともに踊りだすラストダンスは素晴らしい以外の何物でもない。
評価 D+ 55点
社交ダンスを正しく世に広めた作品。日本アカデミー賞13冠をご覧ください。
音楽
「Shall We Dance?」
アーティスト「大貫妙子」
ミュージカル「王様と私」よりカバー曲
Shall we Dance ?
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